マンションを売るのに必要な手続きとは

いらなくなってしまったマンションを売りたいと思っているときに、どんな手続きが必要なのかと悩む人もいるでしょう。親から相続したようなケースでは購入手続きもしたことがなく、何をしなければならないかが想像できないことすらあります。

マンションを売りたいと思ったときに何をすべきかという点から売却を終えるまでの流れを確認しておきましょう。

マンションを売るには法的手続きが必要

まず、マンションを売ることが法的にどのような位置付けになっているかを理解しておくことが肝心です。日本では、マンションを売るために法的手続きをするのが必要になります。マンションや土地などの不動産は登記簿上で定義されていて、その所有者が明確に記載されています。したがって、マンションを売るときには購入の代金を受け取る代わりに、マンションの所有権を移転しなければなりません。そのための登記手続きをすることでマンションの売買取引が成立すると言うこともできるでしょう。 

基本的には登記をしなければならないのが買い手になっているので、売り手は特に手続きをする必要がありません。ただ、登記が正確に行われていないと税金を払う義務を負い続けることになってしまうため、売却のときには注意しておく必要があります。

買い手を見つけるための手続きから始めよう

実際にマンションを売るために必要なのは法的手続きをして所有権を取得してくれる買い手を見つけ出すことです。

買い手を見つけるための手続きとして一般的なのが不動産会社と媒介契約を締結する方法です。マンションを買いたいという人がよく相談に来る不動産会社に、候補物件の一つとして販売活動をしてもらうためには媒介契約を結ばなければなりません。

契約の内容によって専属専任媒介、専任媒介、一般媒介の三種類がありますが、どの方法を選んだとしてもマンションを買いたいと思って探している人の紹介を受けられる可能性が生まれます。一般的には専任媒介や専属専任媒介を選んだ方が精力的に販売活動をしてもらえますが、他社と契約をすることができなくなるので一長一短です。

媒介契約をしたらマンションの販売価格を設定して広告などを作ってもらい、販売活動を進めてもらうことになります。販売価格を決定するためには不動産会社による査定を受けることが必要です。実際にマンションまで来てもらってどのくらいの価格で売るのが相場かを判断してもらうことになります。

その査定価格に基づいて販売価格を決定すると、正式に販売活動が開始されることになるのです。

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交渉をして買い手と契約をしよう

媒介契約を締結したら不動産会社が買い手の候補を見つけ出して紹介してくれます。次に目指さなければならないのが売買契約を締結することですが、そのためには、売り手と買い手の両者が納得する契約条件を導き出さなければなりません。

焦点になるのは価格と引き渡し条件です。もっと安くして欲しいという交渉になるのはよくあることで、それに応じても応じなくても問題はありません。ただ、交渉に応じないとすぐに諦めてしまう人もいるので慎重に話を進めるようにした方が良いでしょう。

価格交渉には最初から応じないというスタンスにすることもできます。交渉が苦手な人や、余計なステップを踏みたくない人はあらかじめ不動産会社に申し出ておくのが賢明です。引き渡し条件の交渉についても難航してしまうと購入の申し込みを引き下げられてしまうのは同様です。

何月何日に入居したいという希望はお互いに持っていることが多く、そのすり合わせが重要になります。また、完全に家具や家電を撤去した状態が良いのか、残すものがあっても良いのかといった点も交渉の対象です。引き渡し条件で駆け引きをして売買価格の交渉をするというケースもあるので、この二つは切っても切れない関係にあると念頭に置いておきましょう。

このような交渉を繰り広げて落とし込み先が決まったら売買契約書を締結します。そして、その内容に従って引き渡しをすればお金を受け取れるという流れになっています。

手続きのほとんどは不動産会社が代行してくれる

媒介契約を結んだり、売買契約書を作成してサインしたりする手続きは誤りがあると契約自体が有効になりません。売買が成立して登記手続きをするときも同様で、内容が少しでも違っていれば受理されないか、誤った形で登記されてしまうことになります。

マンションを売るときには必ずしも不動産会社を通す必要はなく、個人間取引をすることも可能です。その場合には売買契約書は自分たちで作らなければならず、登記手続きも自分たちでやらなければなりません。実は個人間取引をする上で最も手間がかかる部分とも知られていて、その負担を考えてやはり個人間取引はやめようと思う人もいます。

一方、不動産会社に頼って買い手を見つけた場合には基本的にほとんどの手続きを代行してもらうことができます。媒介契約書や売買契約書は不動産会社が用意したものにサインすれば良いだけで、必要な費用についても正確な金額で請求してくれるでしょう。

登記については不動産会社では行うことができず、法的に認められている有資格者として司法書士に依頼するのが一般的です。その依頼については不動産会社が代行してくれるため、必要書類を用意し、準備してくれた書類にサインをするだけで手続きは終えられます。

このように、法が関わるような難しい手続きは不動産会社を利用することで簡便かつ正確に行ってもらえるのです。


マンションの管理組合での手続きも忘れないようにしよう

マンションを売るときにはもう一つ忘れてはならない手続きがあります。分譲マンションに住んでいるときにはマンションの管理組合に所属して管理費用を支払ったり、組合員として会合に参加したりしなければならない義務を負うのが一般的です。

マンションを売った場合には組合員の資格喪失届を提出して組合員としての義務も権利も手放すことを示すことが必要になります。通常はマンションの売却を済ませた後に届出をする形になっているので、引き渡しのときに合わせて手続きをすれば問題ありません。

窓口は管理組合によって異なりますが、多くの場合にはマンションの管理会社に届出をすれば良い形になっています。引き渡しのときにはマンションの管理規約を渡してしまうことになるため、事前にどんな手続きをすれば良いのかは確認しておくのが大切です。